研ぎのよしあしを知るには始めに地むらのあるなしを知るべし、あしきは必ずむらあり。(←考察 1 )
次にハバキ元より小しのぎ迄を見るにしのぎ直ぐならずして角立たぬは手の定まらぬなり。(←考察 2 )
次に刃肉を見るべし、本来むらありて刃ぶちに肉多くつきたるは之れの手の定まらぬなり。
つぎに砥目の残りたるかたあるは砥の数をはぶきたるなり。
それより地刃を見るに地黒みて刃の境くもりあるは合砥と地つや刃つやの定らずして其上ぬぐひのあしきなり。
又手の定まらざるもののとぎたるには刃にまがり出してそれが上に刃立たず、始よりひけて刃見ゆるなり云々。
研記より
◎昭和9年発行の「日本刀講座」に記載されていたものです。清麿の後援者であり武術家でもあった窪田清音が著したものですが、言い得て妙という感じです。少しづつ解説していきます。